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ドルニエ Do 29[どるにえでぃーおー29]
ドルニエ Do 29(Dornier Do 29)は、1950年代に西ドイツの航空機メーカーのドルニエとドイツ航空宇宙センター(Deutsche Versuchsanstalt für Luftfahrt、DLR)がSTOL(短距離離着陸)機用のチルト・プロペラ システムをテストするために開発した実験機である。飛行テストではこのシステムが有効であることが証明されたが、それ以上のシステムと機体の双方の開発は行われず、Do 29はテスト飛行のみで退役した。 == 設計と開発 == 第二次世界大戦中にヘリコプターを製造していたフォッケ・アハゲリス社のハインリヒ・フォッケは、主翼の左右の端に下方へ向けられる推進式のプロペラを装備し、それにより上昇推力を発生する短距離離着陸(STOL)機の開発を進めていた〔Goebel, Greg. "Dornier Civil Aircraft" . ''VectorSite'', April 2010. Accessed 2010-06-10.〕。この機種フォッケ=アハゲリス Fa 269の開発は、戦況の悪化により途中で中止された〔。 1950年代にフォッケのコンセプトの再評価に連れてSTOLとVTOL(垂直離着陸)機への新たな関心が湧き、ドルニエ社がチルト・プロペラ システムの実証可能な機体の開発契約を請け負った。Do 29と命名されたこの機体は、Do 27小型輸送機を基本に2基のライカミング GO-480エンジンを主翼下に備えるように改造された〔。このエンジンは推進式3枚ブレードのプロペラを駆動し、最大90度の角度まで下方向きにチルトすることができた。エンジンに不具合が発生したときに左右で同等の推力を維持することができるように左右のエンジンは連結同調していた〔。 前部胴体もヘリコプターのようなコックピットを備えるように改造され、墜落時にパイロットが脱出できるようにマーチン・ベーカー製の射出座席が取り付けられていた〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドルニエ Do 29」の詳細全文を読む
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